Eurasia Unit for Border Research (Japan)

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What's New Archives

2016.12.26

スラブ・ユーラシア研究報告集 No.8 "Soviet Identity Politics and Local Identity in a Closed Border Town, 1944-1991"の刊行

cover_Izotov.jpgスラブ・ユーラシア研究報告集 No.8 "Soviet Identity Politics and Local Identity in a Closed Border Town, 1944-1991"の刊行

 UBRJとの緊密な協力関係下にある、東フィンランド大学カレリア研究所の研究員であるアレクサンドル・イゾトフの筆による、"Soviet Identity Politics and Local Identity in a Closed Border Town, 1944-1991"がスラブ・ユーラシア研究報告集 No.8として刊行されました。こちらから全文をダウンロードいただけます。ソ連時代のソ連・フィンランド国境にあるカレリア自治共和国のソルタヴァラ地方に焦点を当てた境域におけるアイデンティティと政治を扱った著作です。ぜひご参照ください。

2016.12.05

北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター境界研究ユニット助教の公募(2017年1月10日必着)

北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター境界研究ユニット助教の公募(2017年1月10日必着)

 北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター境界研究ユニット(UBRJ)では、助教1名(任期付き、任期2年)の公募を行っております。公募要領はこちらをご覧ください。応募書類の締切は2017年1月10日(火)必着となります。振るってのご応募をお待ちしております。

2016.12.01

エドワード・ボイル氏によるABSj 1st Seminar 参加記をアップ

エドワード・ボイル氏による1st ABSj Seminar 参加記をアップ

 九州大学アジア太平洋未来研究センター助教のエドワード・ボイル氏より、2016年11月27日に開催されたAssociation for Borderlands Studies日本部会(ABSj)主催による ABSj 1st Seminarの模様について、詳細な英語での参加記の提出がございました。 こちらからダウンロード可能ですのでご一読ください。

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2016.11.04

境界地域研究ネットワークJAPAN(JIBSN)設立5周年シンポジウムが開催される

境界地域研究ネットワークJAPAN(JIBSN)設立5周年シンポジウムが開催される

 2016年10月25日、東京の竹芝桟橋のすぐ隣にあるベイサイドホテル アジュール竹芝にて、境界地域研究ネットワークJAPAN(JIBSN)設立5周年シンポジウムが開催されました。本シンポジウムは、毎年恒例のJIBSN年次セミナーも兼ねており、今回は小笠原村によるオーガナイズでした。翌日に、小笠原ボーダーツーリズムが控えており、JIBSN関係者の顔ぶれの他にボーダーツーリズム参加者の方々にもご参加いただきました。(以下、個人名につきまして、敬称は省略させていただいております。)
 冒頭で、JIBSN代表幹事である根室市を代表して石垣雅俊・副市長による挨拶が行われ、また、本年2月の選挙で当選をした比田勝尚喜・新対馬市長からも挨拶がありました。その後、今回のシンポジウムのホスト役である小笠原村の渋谷正昭・副村長が基調報告を行いました。1830年から始まる小笠原諸島での人間の生活についての歴史と、ボーダーの変遷、そして、中国のサンゴ密漁船問題などについて言及がありました。小笠原村は、元々、欧米系の移住者が住み着いた土地で、かつ、パラオ、サイパン、さらにはグアムなど南洋群島との結びつきが深く、その歴史が小笠原独特の文化・食に今なお根付いているとのことです。
 次の第一セッションは「境界地域の世界遺産登録を考える」では、これから世界自然遺産登録を目指す竹富町の新盛勝一・自然環境課長による概要説明、現在「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として市内12の構成資産の世界遺産への登録作業が進行中の五島市から久保実・市長公室長による経過報告、そして、すでに知床が世界自然遺産に登録されている羅臼町より田澤道広(知床財団)による現状報告と将来構想について報告がありました。そして、これらの報告に対して、5年前に世界自然遺産に登録がされた小笠原村の渋谷・副村長からコメントがなされました。特に印象的だったのは、五島市による報告で、他の登録遺産候補との競争やICOMOSとのやりとりなど、世界遺産登録におけるポリティクスの実態が具体的に紹介されました。
 第二セッション「JIBSN5周年:成果と展望」はパネルディスカッションの形式で行われました。岩下明裕(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター、JIBSN企画部会長)がモデレーターを務め、比田勝・対馬市長(二代目JIBSN代表幹事は対馬市長)、石垣・根室副市長(現代表幹事代行)、小嶺長典・与那国町長寿福祉課長(初代JIBSN代表幹事は与那国町長)、斉藤穣一(稚内市教育委員会)、そして、山陰地方を中心に境域や領土問題のローカルな実態について数々の報道実績のある田中輝美(ローカルジャーナリスト)が登壇し、JIBSNのこれまでの活動を総括し、将来に向けた構想を語り合いました。本年よりJIBSN加盟機関となった北海道標津町より橘秀克・副町長が登壇し、標津町についての紹介もなされました。JIBSNは、領土問題についての知見の啓蒙・共有や国境離島振興に向けたネットワーク作りだけでなく、行政の実務者と研究者とを結ぶ役割も果たしてきました。議論の中では、今般予定されているプーチン・ロシア大統領の訪日と北方領土問題の行方や竹島問題についての島根の現状についてだけでなく、根室市や与那国町による研究者のインターンの受け入れや国境観光プロジェクトについても言及がなされました。そして、田中による、境港を巻き込んで隠岐の島でのボーダーツーリズムの実現をというポジティブなかけ声と共に、元々はボーダーツーリズム発祥の地であった与那国町をどのように国境観光にインボルブしてゆくのかなど、課題も語られました。
 同じ会場で行われたレセプションでは、財部能成・前対馬市長、山田吉彦・東海大学教授、木村祟・京都大学名誉教授などJIBSN設立に大きく関わった方々からもご挨拶をいただき、たいへんな盛り上がりを見せました。その名の如く、JIBSNは日本の国境自治体関係者と境界問題を専門とする研究者、そして、問題に関心をもつ一般市民の方々をネットワークとして結ぶものです。JIBSN設立5周年を経て、その目的は達成されていると言えるでしょう。次期代表幹事は長崎県五島市となることが承認され、次回の年次セミナーは対馬市で開催されるとの由です。今後のJIBSNの活動にもこうご期待です。

(文責:地田 徹朗)

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2016.10.26

UBRJセミナー「南アジア地域における宗教と肉食:国境を越える牛の屠り」参加記

UBRJセミナー「南アジア地域における宗教と肉食:国境を越える牛の屠り」参加記

 2016年10月21日(金)、北海道大学スラブユーラシア研究センター大会議室にて、慶應義塾大学商学部専任講師の宮本万里先生をお招きして標題のセミナーが開催されました。宮本先生は、2009年から2011年3月まで北海道大学スラブ研究センターに学術研究員として勤務され、主にグローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成:スラブ・ユーラシアと世界」で活躍をされました。今回のセミナーは宮本先生の凱旋講演と相成りました。
 本報告は、「牛の屠(ほふ)り」という、一見するとボーダースタディーズとは関連がなさそうなテーマについて、南アジアのインドとブータンを対象に、屠られた牛がいかにして国境を越えるのか/越えないのかという点について、宗教・経済政策、牧畜民の営み、宗教実践など様々な要素を絡めながら論じたものでした。講演者の専攻である人類学という枠には留まらない、学際的な性質(それはボーダースタディーズの特徴でもあります)をもった報告でした。
 インドでは、元々牛肉の輸出は非合法だったが、現実には人口のほとんどをムスリムが占めるバングラデシュに「密輸」されていた。モディ政権下でのヒンドゥー原理主義の影響で屠られた雌牛(「聖牛」とされる;ただし、雌牛の屠畜が合法なのは9州に過ぎない)の「密輸」に対する取り締まりが強化された。結果として、インド国内では、牛の屠りをめぐって不利な状況に置かれたムスリムやキリスト教徒とヒンドゥー教徒との間の対立が煽られ、また、インドからやって来る牛や牛肉に依存していたバングラデシュの関連産業が大打撃を受けるという状況に陥っている。他方で、統計上はインドは2014年以来、世界最大の牛肉輸出国という、一見すると不可解な状況が続いている。ここでいう「牛肉」とは屠畜・輸出禁止の影響を受けない「水牛の肉」であるという。このように、牛を屠るか屠らないかという問題が、インド国内での宗教間関係や国際経済の動向に大きな影響をおよぼしているという事例が紹介された。
 ブータンは仏教国であり、畜種による屠畜の限定はない。しかし、仏教勢力が一定の影響力をもつ同国では、牧畜民による残虐にもみえる屠畜そのものが忌避されるようになり、放生の実践も行われるようになった。そして、同国での牛を含む家畜は南へ移動するようになり、最終的には国境を越えてインドを市場とするようになっている。そして、国内消費向けには輸入肉への依存度が高まるという現象が起きているという。
 宗教・経済・生業・環境・国境・・・地域における人間の営みにかかわる現象を記述する場合、それにまつわる政策や実践だけでなく、政策の執行や、政策と実践との間の歪み、その解決方法など、複雑な要素の網の目をほどいてゆかねばならない。このような学際的な地域研究/境界研究の醍醐味を味あわせてくれる報告だったと思います。今回のセミナーは、久々に人類学を扱ったものであり、いつもの常連の方々だけでなく、農学研究科の大学院生など若手の参加が非常によく目立ちました。今後とも、境界をめぐる多様な研究成果をUBRJでは取り上げてゆきたいと思います。講師の宮本先生、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

(文責:地田 徹朗)

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2016.10.16

UBRJ/NIHUセミナー「北方領土問題:日露の認識と関係を問い直す」参加記をNIHU北東アジア研究北大スラ研拠点HPにアップ

UBRJ/NIHUセミナー「北方領土問題:日露の認識と関係を問い直す」参加記をNIHU北東アジア研究北大スラ研拠点HPにアップ

 2016年10月6日、75名の参加者を集めてUBRJ/NIHUセミナー「北方領土問題:日露の認識と関係を問い直す」が開催されました。岩下明裕UBRJユニットリーダーとドミトリー・ストレリツォフ・モスクワ国際関係大学教授との北方領土問題についての日露での認識と展望について対談形式で行われました。その司会を務めた加藤美保子・北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター特任助教の筆による参加記が、NIHU北東アジア地域研究北大スラ研拠点のホームページにアップされております。白熱した議論の様子について、こちらからどうぞご一読ください。

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