Eurasia Unit for Border Research (Japan)

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What's New Archives

2017.03.15

北大ミュージアムクラブMouseionが国境観光展示の解説を実施!

北大ミュージアムクラブMouseionが国境観光展示の解説を実施!

 北海道大学の学生サークルで、総合博物館の展示解説ボランティア等を主な活動としているMouseion(ムセイオン)が、3月4日(土)、5日(日)に総合博物館のUBRJ展示ブースにて「国境観光」展示に関する一般市民向け解説を行いました。同サークルの北大文学部2年生の伊藤優衣さんより、展示解説の様子についてレポートの投稿がございました。こちらからぜひご一読下さい。レポートにもあるように、一般市民の方から「国境のイメージが変わった」という感想もあったとのことで、これは展示を組織しているUBRJがまさに意図していることであり、学生さんによる解説が的確なものだったことを物語っています。伊藤さん、ご投稿ありがとうございました。

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2017.03.07

UBRJセミナー「旅する木彫り熊~アート・ツーリズム・境界~」大盛況のうちに開催

UBRJセミナー「旅する木彫り熊~アート・ツーリズム・境界~」大盛況のうちに開催

 2017年3月4日(土)、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター大会議室とラウンジにて、UBRJセミナー「旅する木彫り熊~アート・ツーリズム・境界~」が開催されました。スラブ・ユーラシア研究センター境界研究ユニットとアイヌ・先住民研究センターとの共催で行われました。土曜のお昼過ぎという時間帯にもかかわらず、80人もの方にお越しいただきました。UBRJセミナーとしては久々の境界「表象」に関連するセミナーです。
 セミナーではまず、木彫り熊研究の第一人者である大谷茂之(八雲町木彫り熊資料館)からお土産品としての木彫り熊製作・販売の歴史的な展開についてご報告をいただきました。「お土産品」という括りになると、大正時代に八雲町に徳川義親がスイスから木彫り熊を持ち帰り、冬季の入植民の収入源として彫らせたというのが発祥でした。しかし、アイヌは、熊を神聖な動物として尊び、神事に用いるイクパスイ(捧酒箸)といった祭具に熊を彫ることもあり、旭川を中心としてより豪快な熊の木彫りを生産するようになり、北海道の定番のおみやげ品となっていったということが分かりました。また、現役の木彫家である荒木繁さんを交えたトークセッションでは、山崎幸治(アイヌ・先住民研究センター)のモデレートによって、ご苦労をされた彼の人生遍歴や木彫の作風・素材や道具について分かりやすい紹介がなされました。そして、木彫り熊の「リピーターを増やす」ことの必要性、つまり、おみやげ品という括りを脱して、造られたものが評価されなければならないという、木彫り熊の意味合いが変容している現在と、木彫の後継者不足に悩む未来の問題点などを知ることができました。このように、セミナーは、木彫り熊の過去・現在・未来について包括的に知る貴重な機会となったと思います。
 ボーダースタディーズに絡めますと、本セミナーから、木彫り熊が醸し出す何かエキゾチックな北海道やアイヌを表象する「アイコン」のようなものが、お土産品の質の変容(よりコンパクトなものが好まれる傾向など)、流通・通信の発展などによって現在進行形で変容しつつあるということが重要なポイントだと考えられます。同時に、実際に彫り続けている荒木さんのようアイヌ民族の木彫家さんたちは、やはり「アイヌの文化」として木彫り熊を守り続けてゆきたいという強い気持ちがあることも分かりました。
 セミナー後、センターのラウンジでは、荒木さんの物産展での実演で鍛えられたという軽妙なトークと共に、ミニ熊の木彫りの実演も行われ、来場者の方々は熱心に見入っていました。荒木さん曰く、「こんな人だかりの前で彫ったのは初めてだ」と感激していただきました。
 そして、ラウンジで展示された100頭を超える大小の木彫り熊の展示はご来場いただいた皆様にたいへん好評でした。ただの木彫り熊と言うなかれ。地域ごと作家ごとに表情・毛並みなど多種多様な木彫り熊が存在することが分かりました。そして、これらは山崎先生のご両親が北九州市で収集されたもので、まさに日本中を旅して北海道に「里帰り」してきた熊さんたちです。
 セミナーではアンケートも集めましたが、「またこのようなセミナーを開催して欲しい」と好評価をいただきました。山崎先生、荒木先生、大谷先生、そして、準備段階から当日のロジまでお手伝いいただいたスタッフの皆さま(所外の方にもお手伝いいただきました)、本当にありがとうございました。そして、お越しいただいた来場者の皆様に心より感謝申し上げます。

 大谷茂之先生によるセミナー参加記もぜひご覧ください。こちらをクリック!
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2017.02.15

エドワード・ボイル氏によるCAFS/NIHUセミナーの参加記をアップ

エドワード・ボイル氏によるCAFS/NIHUセミナーの参加記をアップ

 2017年2月5日(日)、九州大学アジア・太平洋未来研究センター(CAFS)と人間文化研究機構北東アジア地域研究北大スラ研拠点が共催し、CAFS/NIHUセミナー「Debunking the myths of Northeast Asia's borders」が九州大学西新プラザで開催されました。セミナーには日韓を中心とする北東アジア地域を専門とする国際関係論・政治地理学の研究者が集い、沖縄について、そして安倍・プーチン会談で注目されたロシアの対日外交について報告と議論がなされました。CAFS助教のエドワード・ボイル氏による詳細な参加記を受領しましたので、こちらからダウンロードしてご一読下さい。

2017.02.08

Call for Papers: American Society for Ethnohistory 2017 Conference (Oct. 12-14, 2017)

Call for Papers: American Society for Ethnohistory 2017 Conference (Oct. 12-14, 2017)

 2017年10月12日から14日まで、カナダのウィニペグ市で開催される米国民族史学会(American Society for Ethnohistory)の年次大会が「Borders: Visible and Invisible」をテーマに開催される予定です。大会および申し込みの詳細はこちらの英語ページをご覧ください。プロポーサル締め切りは4月30日です。

2017.01.20

2017年1月29日 福岡ユネスコ文化セミナー「メディアは、いま機能しているのか?」

2017年1月29日(日)福岡市中央区、電気ビル共創館にて

福岡ユネスコ文化セミナー「メディアは、いま機能しているのか?」


が開催されます。

詳細はこちらをご覧ください。

2017.01.13

2017年2月5日CAFS/NIHUセミナー「Debunking the myths of Northeast Asia's borders」

2017年2月5日 CAFS/NIHUセミナー「Debunking the myths of Northeast Asia's borders」 が開催されます。

詳細はこちらをご覧ください。

2016.12.26

スラブ・ユーラシア研究報告集 No.8 "Soviet Identity Politics and Local Identity in a Closed Border Town, 1944-1991"の刊行

cover_Izotov.jpgスラブ・ユーラシア研究報告集 No.8 "Soviet Identity Politics and Local Identity in a Closed Border Town, 1944-1991"の刊行

 UBRJとの緊密な協力関係下にある、東フィンランド大学カレリア研究所の研究員であるアレクサンドル・イゾトフの筆による、"Soviet Identity Politics and Local Identity in a Closed Border Town, 1944-1991"がスラブ・ユーラシア研究報告集 No.8として刊行されました。こちらから全文をダウンロードいただけます。ソ連時代のソ連・フィンランド国境にあるカレリア自治共和国のソルタヴァラ地方に焦点を当てた境域におけるアイデンティティと政治を扱った著作です。ぜひご参照ください。

2016.12.05

北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター境界研究ユニット助教の公募(2017年1月10日必着)

北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター境界研究ユニット助教の公募(2017年1月10日必着)

 北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター境界研究ユニット(UBRJ)では、助教1名(任期付き、任期2年)の公募を行っております。公募要領はこちらをご覧ください。応募書類の締切は2017年1月10日(火)必着となります。振るってのご応募をお待ちしております。

2016.12.01

エドワード・ボイル氏によるABSj 1st Seminar 参加記をアップ

エドワード・ボイル氏による1st ABSj Seminar 参加記をアップ

 九州大学アジア太平洋未来研究センター助教のエドワード・ボイル氏より、2016年11月27日に開催されたAssociation for Borderlands Studies日本部会(ABSj)主催による ABSj 1st Seminarの模様について、詳細な英語での参加記の提出がございました。 こちらからダウンロード可能ですのでご一読ください。

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2016.11.04

境界地域研究ネットワークJAPAN(JIBSN)設立5周年シンポジウムが開催される

境界地域研究ネットワークJAPAN(JIBSN)設立5周年シンポジウムが開催される

 2016年10月25日、東京の竹芝桟橋のすぐ隣にあるベイサイドホテル アジュール竹芝にて、境界地域研究ネットワークJAPAN(JIBSN)設立5周年シンポジウムが開催されました。本シンポジウムは、毎年恒例のJIBSN年次セミナーも兼ねており、今回は小笠原村によるオーガナイズでした。翌日に、小笠原ボーダーツーリズムが控えており、JIBSN関係者の顔ぶれの他にボーダーツーリズム参加者の方々にもご参加いただきました。(以下、個人名につきまして、敬称は省略させていただいております。)
 冒頭で、JIBSN代表幹事である根室市を代表して石垣雅俊・副市長による挨拶が行われ、また、本年2月の選挙で当選をした比田勝尚喜・新対馬市長からも挨拶がありました。その後、今回のシンポジウムのホスト役である小笠原村の渋谷正昭・副村長が基調報告を行いました。1830年から始まる小笠原諸島での人間の生活についての歴史と、ボーダーの変遷、そして、中国のサンゴ密漁船問題などについて言及がありました。小笠原村は、元々、欧米系の移住者が住み着いた土地で、かつ、パラオ、サイパン、さらにはグアムなど南洋群島との結びつきが深く、その歴史が小笠原独特の文化・食に今なお根付いているとのことです。
 次の第一セッションは「境界地域の世界遺産登録を考える」では、これから世界自然遺産登録を目指す竹富町の新盛勝一・自然環境課長による概要説明、現在「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として市内12の構成資産の世界遺産への登録作業が進行中の五島市から久保実・市長公室長による経過報告、そして、すでに知床が世界自然遺産に登録されている羅臼町より田澤道広(知床財団)による現状報告と将来構想について報告がありました。そして、これらの報告に対して、5年前に世界自然遺産に登録がされた小笠原村の渋谷・副村長からコメントがなされました。特に印象的だったのは、五島市による報告で、他の登録遺産候補との競争やICOMOSとのやりとりなど、世界遺産登録におけるポリティクスの実態が具体的に紹介されました。
 第二セッション「JIBSN5周年:成果と展望」はパネルディスカッションの形式で行われました。岩下明裕(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター、JIBSN企画部会長)がモデレーターを務め、比田勝・対馬市長(二代目JIBSN代表幹事は対馬市長)、石垣・根室副市長(現代表幹事代行)、小嶺長典・与那国町長寿福祉課長(初代JIBSN代表幹事は与那国町長)、斉藤穣一(稚内市教育委員会)、そして、山陰地方を中心に境域や領土問題のローカルな実態について数々の報道実績のある田中輝美(ローカルジャーナリスト)が登壇し、JIBSNのこれまでの活動を総括し、将来に向けた構想を語り合いました。本年よりJIBSN加盟機関となった北海道標津町より橘秀克・副町長が登壇し、標津町についての紹介もなされました。JIBSNは、領土問題についての知見の啓蒙・共有や国境離島振興に向けたネットワーク作りだけでなく、行政の実務者と研究者とを結ぶ役割も果たしてきました。議論の中では、今般予定されているプーチン・ロシア大統領の訪日と北方領土問題の行方や竹島問題についての島根の現状についてだけでなく、根室市や与那国町による研究者のインターンの受け入れや国境観光プロジェクトについても言及がなされました。そして、田中による、境港を巻き込んで隠岐の島でのボーダーツーリズムの実現をというポジティブなかけ声と共に、元々はボーダーツーリズム発祥の地であった与那国町をどのように国境観光にインボルブしてゆくのかなど、課題も語られました。
 同じ会場で行われたレセプションでは、財部能成・前対馬市長、山田吉彦・東海大学教授、木村祟・京都大学名誉教授などJIBSN設立に大きく関わった方々からもご挨拶をいただき、たいへんな盛り上がりを見せました。その名の如く、JIBSNは日本の国境自治体関係者と境界問題を専門とする研究者、そして、問題に関心をもつ一般市民の方々をネットワークとして結ぶものです。JIBSN設立5周年を経て、その目的は達成されていると言えるでしょう。次期代表幹事は長崎県五島市となることが承認され、次回の年次セミナーは対馬市で開催されるとの由です。今後のJIBSNの活動にもこうご期待です。

(文責:地田 徹朗)

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